じんたんのブログ

シカゴでの研究留学生活、その関連情報を記載していきます。

AHA 10-days seminar

7月21日から8月2日までAmerican Heart Association (AHA) のTen-days Seminar on the Epidemiology and Prevention of Cardiovasular Disease and Stroke 2019に参加してきました。

https://professional.heart.org/professional/EducationMeetings/MeetingsLiveCME/TENDAY/UCM_320861_Ten-Day-Seminar-on-the-Epidemiology-and-Prevention-of-Cardiovascular-Disease.jsp

場所は西海岸のリゾート地のLake Tahoeで、毎年Granlibakkenというホテルで開催されています。

granlibakken.com

 

今回のセミナーの目的は、循環器疫学を2週間かけてみっちり勉強すること、全米の循環器疫学領域でご高名なFacultyの先生方や同じ分野を専門にしている参加者(ポスドク、循環器内科医など)とのNetworkingでした。

 

応募方法:AHAのホームページからOnlineで申し込みが可能で、4月中旬ぐらいまで申し込みが可能です。その際に、CV、所属先のMentorからの推薦状、Personal statementが必要となります。申し込み後1.5ヶ月ぐらいしたら採否が届きます。

 

費用:さすがアメリカ!!学会費・講習会がめちゃめちゃ高いです。3,000$以上しました。今回は所属先のボスが費用を全額負担してくれたので、自分としては、現地での食費(昼食は基本的に提供されません)ぐらいでした。ボス、感謝しています。

 

交通手段:

西海岸からだと車、バス、電車で行くことができます。車だとサンフランシスコから3-4時間でしょうか。バス・電車はサンフランシスコからだと6-8時間ぐらいかかります。現地での移動を考えると車が良いかもしれません。

今回はシカゴからの参加だったので、Nevada週のReno空港に飛行機で向かい、そこからホテルの用意してくれたShuttle busでホテルに向かいました。シャトルバスは一人$90ぐらい取られましたが、タクシーだとなぜか70$だったそうです。個人的に来られる場合には、Uberで来られるのが良いかもしれません。

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Reno空港内のカジノ。

講習会の構成:

1週目:

循環器疾患、疫学、統計学の基本事項をSeminarで受講します。午前に1時間Seminarを受けた後に、お昼までそれぞれの研究手法(Case-control study、Cohort study、Cross sectional Study、Randomized control study、Population survey)の論文を小グループで読み、Facultyのもとで皆でDiscussionするという時間が設けられます。昼食後は基本的に自由時間が多く、Hikingに行く人、休む人、湖でWater activityを楽しむ人、ゆっくりLunchをする人などがいました。今回の目的がNetworkingだったので、できるだけイベントに参加するように心がけました。

 

2週目:

1週目と同じように午前に1コマ授業があり、その後は論文を小グループで読みますが、内容がPolicyなどに大きく変わります。個人的には政策は全くの素人だったので、ついていくのが非常に厳しかったです。グループディスカッションなので、バシバシ質問もされたりで、沈黙する時間が非常に多くなってしまいました。

1週目と異なる点が2点あります。2週目は最終日に擬似研究計画を発表しなくてはなりません。今回のテーマは自然災害がCardiovascular healthにどのように影響を及ぼすかに関してでした。4グループに別れ、Case-control study、Cohort Study、Cross-sectional study, Randomized control studyのいづれかがグループに割り振られ、研究計画書を作成し、Expected resultやPerspectiveまで含めて30分程度で発表しまます。どの災害を取り扱うか、健康指標はなにを使用するか、データベースや研究費用をどうするか、割り振られた研究手法をどのように使うか、解析に必要な統計方法がどうするか、結果はどのようなことが予想されるかなど事細かに検討します。したがって、2週目の自由時間はグループで集まり、ほとんどの時間を議論とスライド作りに使いました。最終的にはPowerpoint 35枚の超大作を作り上げました。また、一人一回は必ずプレゼンテーションをしなくてはならないというルールがあり、自分はExpected resultsを担当しました。この作業をこなすことで、前の週とは比べ物にならないぐらい皆が親密になり、コミュニケーションも容易になりました。

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研究計画発表会

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発表後の写真撮影


後は、Cardiovascular healthのPolicyに関する論文を読み、それをコメンテーターという形で登壇して、Facultyの質問にそれぞれが答えるとう時間もありました。これは全参加者の4割ぐらいしか割り振られませんでしたが、運悪く当たってしまい、皆の前で拙い英語で質疑応答をして参りました。

 

2週間を通して、終日英語に暴露され、非常に多くの発表の機会やディスカッションの機会があり、自分に足りていない点が明確になりました。また、共同作業を行うことで、仲間同士のつながりも強くなり、最終日の修了証授与の際には、一人一人前に呼ばれるのですが、皆から温かい声かけえをしてもらえました。

また、本セミナーの参加者同士で連絡網などもでき、今後各学会などで同窓会が継続的に開催されそうです。セミナー終了後も続くこのNetworkが本セミナーの最大の宝物だと思います。

 

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修了証授与時に

最後に、Lake Tahoeは非常に自然豊かで、美しい自然が満喫できます。勉強もそうですが、大自然の中でえこのような機会を与えてくれたボスに感謝の言葉しかありません。

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Moderate Hikeに参加。全然Moderateではなくきつかった!!


AHA 10-days seminarは歴史あるセミナーです、高いですがチャンスがあれば参加することを強くお勧めします!!

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Lake Tahoe

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日の出を見に、早朝ハイキング