じんたんのブログ

シカゴでの研究留学生活、その関連情報を記載していきます。

統計ソフト

統計ソフトは色々あります。

R

タダなもので有名なのがRです。非常に汎用性が高く、Flexibleな解析が可能なのが特徴で、Rstudioを使用することで、R単独で使用するよりもはるかに簡単に使用できるようになっています。ただし、Codingを身に付けるのに時間を要することから初心者には敬遠されがちです。

 

EZR

http://www.jichi.ac.jp/saitama-sct/SaitamaHP.files/statmed.html

そこでRのCoding作業を省略し、clickで行いたい統計解析を行えるようにしたものがEZRです。EZRは無料であり、非常に簡単に臨床研究を行う際に必要なほとんどの解析を行うことができるため、個人的には非常に有用なものと考えます。初めの頃はEZRを使用しつつ、そこで使用されているRのCommandをみて、自分でCodeを勉強していました。最近はRを中心に使用し、EZRで解析することは無くなりましたが、非常にお世話になった統計ソフトです。

 

SAS

有料の統計ソフトにはSPSSSAS、Stata、JMPなどいくつもありますが、値段を考慮すると、SPSSSASは手が出しにくいと思われます。ただし、機能を限定したAcademic versionのSASは無料で使用可能なのが特徴的です。使用したことはありませんが、ほとんどの解析ができるようなので特に臨床研究で困ることはないと同僚が言っていました。SASはネット上でもcodeを取得することができるため、様々な解析を行えることが特徴です。

 

Statahttps://www.stata.com/products/ 

Stataは日本ではあまり馴染みが薄い特徴がありますが、非常に有用なソフトです。

1、まず値段が安い

 Student versionを購入すると、最新のStataを永久ライセンスで225ドルから購入可能です。実は大学院生やポスドクの人でもStudent versionを購入できるため、他のソフトと比較すると非常に安価に購入できます。

2、ハーバード大学やジョンスホプキンス大学のPublic healthでも使用されている。

 ハーバード大学やジョンスホプキンスのMPHやPhDの学生も多く使用しています。Stata用の授業もあったりするとのことでした。

3、基本的な解析〜かなり複雑な解析までClickで解析できてしまう。

 EZRと同じようにClickでほとんどの解析を可能なので、非常に簡単です。EZR等ではカバーされていないような複雑な解析までできる点が売りです。

4、 Commandを自分で入力することにより、カバーされていない解析も行うことができ、Add-in機能もついているので、解析の幅が広い。

私はRではまだ十分な解析ができないことも多いため、Rの解析結果が正しいかをStataで確認するという形で併用して使用しています。codeがRと異なるので、codeを学ぶの大変ではないかと思うかもしれませんが、Stataでcodeを使用することは非常に限られているため、あまり苦にはなりません。

 

SPSSは高価なため使用したことがないので個人的なコメントは差し控えさせていただきます。

 

JMPhttps://www.jmp.com/en_us/home.html

SASと互換性があること、SASのコードを使用できること、値段も比較的安く10万円ぐらいで購入でき、Clickで解析を行えることから日本の所属先ではよく使用されていました。実際、現在勤めているアメリカの施設でもある一定数使用している人はいるようです。

JMPの特徴としては、上記に加えて、Graph builderという機能を利用して、地図を書いたり、色付けしたりすることが簡単にできるというのはメリットかもしれません。グラフの修飾や軸の設定なども簡単にできます。

ただし、上記ソフトと異なる点として、SASと互換性があるので汎用性はあるのですが、codeを結局覚えないといけないというデメリットがあります。

 

全てのソフトを使用したことはないため、ここに記載している内容は非常に限定的であると共に、私個人の経験に基づいてのものなので、何か不都合があっても責任は負いかねます。