じんたんのブログ

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StataでInteractionを評価する方法: Multiplicative Interaction

InteractionにはMultiplicative interactionとAdditive interactionがあります。

Multiplicative interactionでp valueの評価が行われることが多いですが、Multiplicative interactionではInteractionの方向性が誤って算出されてしまうこともあるため、Additive interactionも合わせて併記することが推奨されています。

 

Multiplicative interactionの計算は非常に簡単ですが、Additive interaction自体の計算は簡単なのですが、95%信頼区間+P値の計算まで行うとなると少々厄介なので、分けて方法を記載します。Interactionの詳細に関しては、Epidemiol. Methods 2014;3(1):33-72.が非常によくまとまっているので、英語が問題なければ参考にされると良いと思います。

 

今回はMultiplicative interactionのStataでの計算方法を記載します。

 

1. Logistic regression modelを使用する場合

Codeを使用したい場合には、

”logistic”を使用します。Yをdependent variable, XnをIndependent variableとすると

logistic Y X1 X2 ・・・・ Xnで多変量logistic regression modelの完成です。n=1のときはもちろん単変量になります。

簡略化のため、ここからはn=3の場合で説明していきます。ここでX1とYの相関における、ZによるMuliplicative Interactionを評価する場合には、X1とZの掛け算の項(Muliplicativeの所以)を作ってあげれば良いことになります。

logistic Y X1##Z X2 X3 とすれば、それぞれのvariableのOdds ratioが計算されます。その中のX##Zの項のp valueがMultiplicative interactionのp valueになります。

 

2. 簡便な方法

「Statistics」→「Binary outcomes」→「Logistic regression」を選択していくと、Dependent variableとIndependent variablesをそれぞれ選択する画面が現れます。そこで下記のように入力すれば簡単に計算できます。

f:id:Jinkei:20191017065130p:plain

Multiplicative interaction by logistic regression analysis

 

同様にCox regression modelを使用してもMultiplicative interactionは計算可能です。注意点としては、Survival settingsでまず、Time variableとFailure eventの設定をしておく必要があります。

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Cox proportional hazard model

上記から分かるように、多変量でも単変量でも、簡単にMultiplicative Interactionは計算できてしまいます。

ただ、ここの注意点としては、X1を今回はBinary variableとして扱っている点です。連続変数でも計算することは可能であるが、その際にはXnの前にc.をつける必要があります。

具体的にはlogistic Y c.X1##Z X2 X3で完成です。

 

3. 最後にlogistic Y X1#Z X2 X3と入力した場合

##→#とした場合にもInteractionが計算されますが、意味合いが異なるので注意が必要です。X1を再度Binary variableとした場合を考えます。#一個の場合には、 X1=0 and Z=0を Referenceとした時の、その他の3つの組み合わせ(具体的には、X1=1 and Z=0, X1=0 and Z=1, X1=1 and Z=1)におけるそれぞれのOdds ratio、95% CI、p値が計算されます。