じんたんのブログ

シカゴでの研究留学生活、その関連情報を記載していきます。

米国留学の準備 その1 (留学先決定〜VISA取得まで)

 米国留学の準備でかなり苦労を強いられたので、少しでも必要な情報を提供できたらと思い、こちらに記載させていただきます。なお、ここに記載した情報は2018年12月に渡米した際の情報であり、2019年度の情報はUpdateしていませんので、ご自身でご確認いただければと思います。こちらに記載されている内容はあくまで参考程度に使用してください。責任は負いかねます。

 

  1. 留学先の選定、面接

留学先の選定には大きく分けて二つあります。

  • 大学等のコネクションが既にある施設・研究室への留学
  • 自分で留学先を決める留学
  • の場合には教授等の推薦さえあれば特に問題なく話が進むことが予想され、前任者がいる場合には、相手側も日本人に対する理解があるため、研究の引きつきなどもスムーズに進むと思います。
  • の場合には、事前に見学に行けるのであれば行った方が良いように思います。私の場合は、FaceTimeで2回、計2時間ぐらい面談し、この上司なら間違いないと思ったこと、見学に行く時間とお金が勿体無かったので行きませんでした。

実際、渡米したのは2018年12月21日でしたが、1回目の面接は2018年4月、2回目の面接は6月、採用決定は2018年7月末だったので、最低でも半年以上前、奨学金を取得することを考えると、1年ぐらい前からの準備が望ましいと思います。

奨学金に関しては、留学先との相談が必要ですが、1年目から給与をもらえるケースは周りを見ても非常に少ないため、ApplyはMustだと思っていた方が良いと思います。私の場合には、幸いなことに、採用決定の時点で急遽給与を1年目から支払ってもらえることになったので、もともと申し込んでいた奨学金は辞退しました(応募規約に留学先からの給与支払いがないことが明記されていたため)。4月に留学先にコンタクトを取った際に、推薦状をもらいそれを使用していくつか奨学金に応募しました。

奨学金に関して一点注意が必要なのですが、ほとんどの奨学金次年度に留学することを前提に応募が開始されます。したがって、X年4月から留学したい場合には、X-1年度の4月あたりから奨学金に応募する必要があります。例外的な奨学金としては、日本不整脈心電学会があり、応募年度内に出国することが逆に明記されています。また、上原記念財団の場合には、基本的には次年度の留学を想定されていますが、年度内出国しなければならない方も事情を明記すれば応募可能です。

 

     2.  DS-2019

留学に際しての最初の関門がこれです。この書類がないと、VISA申請ができないため、留学ができません。

留学先からJ1 VISAのApplication formがメールで添付されるため、そちらに必要事項を記載してPDF fileを大学に再度送ります。その際にパスポートのコピーが必要となります。もし、ご家族も同伴される場合にはJ2-dependentのApplication formの記載及び家族全員のパスポートのコピーが必要となります。結婚してから姓が変わっている場合やパスポートの有効期限が残り少なくなっている場合には事前に更新手続きをしてください。

米国留学した5人にDS-2019が手元に届くまでの期間を聞きましたが、概して2-3ヶ月でした。私の場合は4ヶ月かかりましたこの期間の差は施設・担当者の当たり外れによる部分が大きいようです。

申請後1ヶ月以上経った時点で、一度メールによる進捗状況の確認は行うべきで、その後も1-2週間おきにメールしておいたほうが無難です。私の場合には、あまりにも進まないため、最後は現地の日本人の先生に直接メールをし、その先生に介入してもらうことでことは無事進みました。

現地からDS-2019発送の連絡が来たら、大体の4-5日程度で手元に届きます。FedExの追跡番号を教えてもらえるので、いつ頃手元に届くかの目安が分かります。

*重要:米国大使館のホームページに記載されていますが、パスポート有効期間が留学開始時点で2年以上あることが必要とされています。しかし、実際にパスポートの期限前更新はパスポート有効期限が1年を切った場合にしかできません。私の場合には、子供のパスポートの有効期限が残り1年半しかなかったのですが、パスポートの更新ができないためそのままVISA申請とせざるを得ませんでした。特に問題なく申請は受理されました。

 

     3. VISA申請に必要な書類等

まず、VISA取得に当たって下記が最低限必要となるので用意してください。

  • パスポート(過去10年以内に発行されたパスポートは全て持参する)
  • DS-2019(原本):家族全員分持参
  • DS-160 Confirmation Page:家族全員分登録する必要がある。非常に時間がかかる。
  • 5cm×5cmの顔写真(カラーで背景が白のものに限る。写真屋さんで撮影してもらった方が無難)とそのデータを家族全員分

DS-160の登録時に顔写真データをUploadする必要があるが、写真によってははじかれて登録できない場合があるので写真屋さんでVISA用の写真を撮影し、データももらっておくと良いと思います。

ちなみに、DS-160に登録した写真と持参する写真は別のものであっても問題ありません(VISA面接前々日に5cm×5cmの写真がないことに気づき、慌てて新たに写真を撮りに行きました。アメリカ大使館に事前に確認したところ別写真でも問題ないと返答いただけました)。

  • SEVIS fee receipt:DS-2019に記載されているNから始まる10桁の数字。
  • Interview appointment confirmation letter(面接予約後に印刷)
  • 財政証明書:Bank statementなどの残高証明書
  • 戸籍謄本の英訳
  • 医師免許や資格等の英文訳も持って行きましたが、使う場面は一切ありませんでした。CVも持って行きましたが、提出の催促はされませんでした。

   4.    VISA申請の流れ

  • DS-160の登録:パスポート、DS−2019のSEVIS ID、Program Numberが必要となります。米国の住所を記載するところがあります。私のようにアパート契約済みの場合はその住所で良いですが、契約していない場合には、職場の住所と電話番号で構いません。妻の学歴・職歴、両親の生年月日・住所、過去に米国に旅行等で行った場合にはパスポートを片手に全て滞在期間も含めて記載する必要があります。これが大変です。
  • DS-160の申請のはじめに面接予定地を記載する部分がありますが、これはあくまで暫定的なものであって、あとで何とでもなるので気にしなくて大丈夫です。ちなみに、東京は面接日が多いのに対して、大阪は比較的少ないので事前に予約状況を確認した方が良いと思います。
  • 自分のDS-160の登録が終了すると、家族の登録が引き続きできるようになります。人数分登録してください。DS-2019が家族分も含めて揃ってからの登録が望ましいですが、渡米の時期が迫っている場合など、DS-2019が手元にない場合も自分のSEVISとProgram numberのみ分かれば先に登録可能です。家族にもそれぞれSEVIS numberが割り振られますが、分からない場合N0000000000とNの後に0を10個打てばそのまま登録できます。実際、息子と妻の分はN0000000000で登録しましたが、何も問題ありませんでした。Program numberは全員同じ番号が割り振られるので、自分の番号さえ分かっていれば問題なく登録できます。
  • DS-160のConfirmation pageを人数分印刷し、当日持参します。
  • SEVISの支払いを行います。領収書を印刷し、当日持参します。
  • SEVISの支払いが終われば、今度はVISAの申請料の支払いを行います。家族3人で5万円少しかかります。
  • VISAの申請料の支払いが終了すれば、次に面接の予約を行います。
  • 必要書類を持って、家族全員で大使館を訪れます。待ち時間が長い(大体1時間半前後)のですが、持ち物が非常に厳しく制限されています。小さい子供がいる場合には少し大変かもしれません。鞄が少し大きいという理由で、近くのコインロッカーに置いてくるように促されている人もいました。折り畳み傘でさえ持ち込みできず、大使館のゲートの外に置く必要がありました。事前に大使館に持ち込み可能なものを確認すると良いと思います。
  • なお、家族の人数分のクリアファイルにそれぞれ必要な書類を分けて入れる必要があり、左上に写真をクリップで留める必要があったようです。実際これを忘れてしまいましたが、現地でファイルを貸してもらえ、クリップも借りられるので何も問題ありませんでした。
  • 留学の理由、何をするのか、給与はどこから支払われるのか等簡単な質問があるようです。私は、留学理由のみ聞かれすぐに終わりました。面接時間は5分程度でした。
  • 大使館のホームページからパスポート番号を入力すると配送の過程を追跡できます。面接を受けてから4日で手元にVISAが届きました。
  • 本来ならここで航空券の予約を取るのが良いのですが、留学時期が差し迫ってしまう方が大半だと思います。したがって、DS-2019が郵送されるかどうかの時期を見計らってチケットを買うのが良いと思います。ちなみに、片道でチケットを買うのが本来のルールなのですが、非常に高価です。往復でチケットを購入し、片道キャンセルすると、帰りの空港使用料や燃料費は最低払い戻ししてくれます。人によっては体調不良などを理由に航空券の払い戻しをする人もいるようですが、病院の受診証明などが必要となることもあるようなので私はしませんでした。

 

今回は留学先の選定〜VISA取得までに必要な最低限の内容を記載しました。今後はさらに、荷物の郵送方法、保険、携帯電話、電気の契約等諸々の情報を何回かに分けて記載する予定です。